更年期の症状

更年期になると眠いのはなぜ?眠気や倦怠感の原因は?

眠そうな猫

更年期障害になると、身体がだるくなり、眠気が襲ってきます。どうして更年期には眠気が襲ってくるのでしょうか。今回は更年期の不眠の原因と倦怠感について、現在更年期真っただ中の元看護師が、睡眠・不眠という角度から解りやすく説明していきたいと思います。

 

眠い、寝た気がしない・すぐに目が覚める・倦怠感の原因

前回の記事(「更年期障害の主な症状とその原因・対策は?」)を読んでいただいた方はもうお分かりかと思いますが、更年期障害の眠たい症状や倦怠感も、女性ホルモンの急激な低下による自立神経失調により現れてくる症状です。

この症状は睡眠をつかさどる間脳に影響されていると考えられています。また、更年期症状が出る頃には、子供の巣立ちや親の病気などの、自分の周りでおこる環境の変化なども原因で不眠になるともいわれています。

まず、眠気の諸症状をひも解いていきましょう。

 

更年期障害の眠気の諸症状

生理が順調に来ていた頃は、布団に入るとすっと眠れて朝もすっきり目が覚めていたのに、更年期に入るとなかなか寝付けなくなる事があります。寝ているようでも寝た気がしなくなってきます。他にも、夢をよく見るのは、眠りが浅いからです。

夜中何度も目が覚めたり、朝早く目が覚めたりします。ホットフラッシュなどの症状もあれば、夜中に汗をかいて目が覚めることもあります。こういった不眠の症状は、気付かないうちに悪化してしまうと、更年期鬱になってしまいます。

例えば、普段不規則な勤務をしていて、以前なら睡眠不足でもちゃんと自己調節できていた人が、気が付けば夜勤明けでも眠れなくなってしまうことがあります。

夜勤明けの夜も眠れなくなり、翌日出勤し普通に仕事をし、また夜勤に入ります。仕事で体は疲れているのに、脳の不眠が続くと、当然ぼうっとして、集中力もなくなります。

また、夜にぐっすり眠れない事はストレスにも繋がります。横になって体が休んでいるようでも、不眠感がある限り身体も心もすっきりしないのが現実です。それに伴い身体もだるくなってきます。このように睡眠不足だけが、倦怠感の原因ではありませんが、睡眠は大きな原因になっていると考えられます。

夫や家族に不眠を訴えたら、「寝ていたよ。いびきをかいて寝ていたよ。」といった無神経な言葉は言われたことがある人もいるかもしれません。でも本人にとっては、脳が休んでないから寝た気がしないのです。

もし不眠が2週間続いたら鬱病が疑われます。更年期鬱病の診断は難しいとされていますが、自覚症状があるなら、早めに病院を受診しましょう。

アプリ検索で、更年期症状や自律神経失調症・うつ病などのチェックリストなど無料で出来るサイトもありますので、気になる方は、一度自分でチェックしてみても良いでしょう。

かといって自己診断は良くありません。本当の鬱になった時は、専門医の治療が必要になります。また、自分の睡眠状態をチェック出来るアプリもありますので、検索をかけてみるのも良いでしょう。

 

眠気が続いたらどうすればよいのか?

眠たい、眠いといった症状が続くと、頭が回らなくなり、ぼうっとして、事故や失敗の原因にもなります。

朝が起きられなくなり、仕事を休み、遅刻するようになったら、一度自分の生活を見直しましょう。症状悪化して鬱になったら、最低でも3か月から1年は仕事が出来なくなります。長期になると何年も仕事に行けなくなり、日常生活もままならなくなります。無理を続けた結果ともいえます。

そうならないためにも、眠たいという自覚症状があれば、早めの対策が必要です。

症状が軽度なら、有給休暇を使って、ゆっくりするとかストレス発散も良いでしょう。主治医に診断書を書いてもらって、1週間ほどゆっくりされてみても良いでしょう。

家庭に問題があり不眠状態が続いているなら、どこか入院出来る病院を主治医に探してもらうのも良いでしょう。いずれにしても大切なことは、ストレスや不眠の原因から距離をとることです。

経済的問題が出てくるかと思いますが、失業保険制度や、傷病手当の制度もありますので、症状悪化時でも無収入になることはありません。基本給の6割は受給できます。

身体と心の健康が一番です。病休や、休職の制度を大いに利用しましょう。上司や会社によく相談出来るうちに、様々な自分に与えられる情報を知っておくのも良いでしょう。

大事な事は、無理をしない事です。ストレスを溜めないことです。

人生には必ず転機というものがやってきます。更年期も自分の人生にとって一つの転機と言えるでしょう。仕事を続けるにあたり、無理な事は無理、出来ない事は出来ないと言える勇気も必要です。しんどいのに、無理に自分を追い込むと、悪化してしまう可能性があります。

勿論人によって症状は様々ですので、自分の今の状態を知るには、サイトのチェックリストは結構使えます。自分の状態をよく知り、良い睡眠がとれるように自分でも努力しましょう。

 

より良い睡眠をとるために

先ほども述べましたが、自分の日常生活を見直すことが一番です。不規則な勤務をされている方は、なるべく昼間の業務に変えて頂きましょう。

睡眠は、リラクゼーション、傾眠・熟睡・目覚めの4段階あると言われています。不眠は熟睡できていないことが原因と考えられます。

まず、朝起きたら部屋のカーテンを開け、太陽の光を浴びましょう。曇っている時などは、照明を利用するのも良いでしょう。明るい環境に自分をおくことで、脳が目覚めます。当たり前のことですが、朝の洗顔も、脳を目覚めさせてくれます。

夜は、照明は基本切って寝ましょう。照明の明るさが目に入ると、脳は活動し続けます。少しの灯り、出来ればオレンジ系の間接照明を上手に使いましょう。100~150ルクスが良いとされています。夜間トイレに行って眠れなくなる場合は、トイレの照明の明るさを変えましょう。

あとは栄養のある規則正しい食事も大切です。昼食後には10分から15分までの昼寝の時間を持ちましょう。30分以上だと、逆効果になるようです。寝すぎないように、昼寝前にコーヒーを飲むと、すっきり起きられるかもしれません。

そして適度な運動も大切です。一日の生活の中に、ウオーキングを20分くらいする時間を持ちましょう。

お風呂は、シャワーだけでなく、お湯につかりましょう。入浴はリラクゼーション効果もあります。夏は暑いですが、ぬるめのお湯に20分を目標にしましょう。

寝る前1時間前の入浴には睡眠効果があるとされています。休日に、寝だめをする時には、朝遅くまで眠るのではなく、夜に早くに眠るようにしましょう。
そして夜間の快眠・熟睡感を得るために、朝がいかに大切かということも理解しておいてください。

 

まとめ

更年期障害からくる眠い、寝た気がしない、寝てもすぐに目が覚めるといった症状は、睡眠障害を起こしていると考えられます。体のだるさや眠たさがあれば、生活環境を見直し、よりよい睡眠がとれるように努力しましょう。

 

更年期障害の主な症状とその原因・対策は?

更年期障害の症状には沢山の症状があります。人により症状の出方は違ってきますが、出てくる症状は似たようなものです。

元看護師で、現在更年期も後半に入ったと思われる私が、医療用語で頭が痛くならないよう、更年期障害の症状とその原因、対策などについてわかりやすく解説していきたいと思います。

 

更年期障害の原因と不定愁訴

更年期は、閉経を迎える前後10年間のことで、エストロゲン(卵胞ホルモン)の低下により、自律神経が乱れることにより、様々な障害の出ることを更年期障害といいます。

他にも、若い時の急激なダイエットなどの心因的なもの、食生活の乱れ・ストレス・加齢・生活時間の乱れや、生活環境の変化なども更年期障害の原因になります。

更年期障害は沢山の症状があり、その症状は200種類以上とも言われています。人により、症状の出方が全然違うのも、更年期障害の特徴です。

身体にはなんの異常もないのに、自覚症状のある場合もあります。本人は、本当に苦しいと思っていても、更年期で片付けられてしまうことも多々あります。こういった症状の事を不定愁訴といい、更年期症状には多く見られる症状です。

不定愁訴は、実際病気になっている場合と間違えるケースもあります。症状が楽にならないようなら専門医の受診をお勧めします。

 

沢山ある更年期障害の中の主な症状

1.精神神経系の症状

精神神経系の症状は、頭痛・めまい・物忘れ・抑鬱・集中力の低下・判断力の低下・不眠・不安感などです。

頭痛は、天気や気圧の関係により症状が現れる場合があります。

めまいは、回転性めまい(目がぐるぐるまわる)めまいから、船酔いや乗り物酔いのような症状も出ます。情緒不安定になり、夜もぐっすり眠れないといった症状です。

ひどくなれば、更年期鬱になります。日常生活もままならなくなります。

基本、更年期障害が出たら婦人科を受診しますが、頭痛には鎮痛剤や眠剤など、対症療法もしてくれます。

更年期の抑鬱と、うつ病とは診断がつきにくいものと言われています。

更年期は、生活環境的にも鬱になりやすい時期ともいえます。鬱は心の風邪と言われているように、誰もがかかりやすい病気です。

本当の鬱なら、精神科受診をお勧めします。専門家の先生とよく話をして、必要なら治療しましょう。

2.血管・運動神経系の症状

血管・運動神経系の症状は、のぼせ・ほてり・発汗(ホットフラッシュ)・冷え・動悸・息切れなどです。

のぼせ・ほてり・発汗(ホットフラッシュ)は更年期障害の25%以上の症状にランキングされています。急に暑くなってきて、大量の汗が顔から吹き出します。

そのうち、上半身や全身に汗をかくようになります。夏場の汗は、髪の毛を洗ったほどの汗をかく人もいるので、気にする人も多いです。真冬でも暑いと言っている人は、間違いなく更年期症状です。

同じような症状で、多汗症という病気があります。汗の多い方は皮膚科での相談をお勧めします。

また逆に、血液循環や代謝が悪くなり、寒さを訴える人もいます。冷房のよく効いた部屋では寒くてたまりません。ひどくなれば、手先や足先も冷えてきます。

夏でも入浴をし、20分はお湯につかる努力をしましょう。美容にも効果があります。

食事は香辛料などを少しでもとり、全身の代謝を少しでもよくましょう。夏は冷えた食事より、なるべく温かい食事をとりましょう。

動悸や息切れの激しい方は、循環器内科や呼吸器内科を受診して、内科的疾患でないことを確認すると良いでしょう。

同じ更年期の症状でも、暑がる人、寒がる人がいます。対照的な症状ですが、同じ更年期の症状です。

3.皮膚・分泌系の症状

皮膚・分泌系の症状は、皮膚や粘膜の乾燥することによっておこる、湿疹・発汗・ドライマウス(唾液分泌の異常)・ドライアイなどです。

ストレスによって湿疹ができたりもします。痒くて掻いたりすると湿疹部分が広がる悪循環に陥ります。湿疹や発汗は、皮膚科の受診をするか、常に保湿を心がけましょう。

顔は勿論ですが、足の裏や膝から下の皮膚も乾燥しやすくなります。ある日突然、足の裏が突然割れて、激痛が走る前に、更年期始まったと思えば、足の裏のカサカサの手入れ、保湿に十分気を付けましょう。

ドライマウスによって問題になるのは口臭です。虫歯の治療は勿論、歯磨きやうがいをする時には、口腔内のチェックをしましょう。舌に白い粘々したもの《舌苔(ゼッタイ)》が付着していたら、口臭の原因になります。歯ブラシや舌ブラシで舌苔をとってあげましょう。舌ブラシは薬局にも売っています。

歯磨きの時は、舌のブラシとマメなうがいをお勧めします。ドライマウスがひどい時は、口腔用の保湿剤が何種類か薬局にあります。後は、飴をなめたり、ガムを噛んだりして、唾液の分泌を促しましょう。

ドライアイは、コンタクトを入れている人には、目がコロコロするかもしれません。眼を保湿するのは、目薬などが良いでしょう。眼科の専門医で相談するのも良いです。

薬局で自己購入して使用する場合、異常があればすぐに眼科を受診しましょう。

ドライアイでは、涙の質が少なくなってきて乾燥傾向に傾きます。若い時と違って、あまり涙を流すことも少なくなってくる年齢ですが、涙を流すことでストレスも流してくれるといった研究報告もあります。

涙は女の武器というには、ふさわしくない年齢のように思われますが、嫌な事があれば大泣きすることをお勧めします。大泣きすることで、ストレスが緩和され、ドライアイも改善され、なにより、嫌な事をすっかり忘れてしまい、相手にも自然と反省を促せます。

今後、自分に対しての相手の言動は変わるはず?と思っています。泣くことが負けのように感じるかもしれませんが、泣くことのメリットを考えると、常から女優のように、泣く練習をしておきましょう。負けるが勝ちですよ。

4.消化器官系の症状

消化器官系の症状は、食欲不振・吐き気・便秘・下痢・腹部膨満感などです。

消火器症状もひとそれぞれですので、下痢と便秘といった対照的な症状があります。

食欲不振で食べられない日が続く場合は、生命に危険が生じます。内科受診をすると、点滴治療をしてくれ、ムカムカを止めるお薬を処方してもらいましょう。便秘や下痢も下剤や整腸剤で排便コントロールをしましょう。

腹部膨満感は生理前にお腹が張る感覚に似ています。しかし、更年期で動けなくて食べてばかりいると、太ってきている場合もあります。年に一度の血液検査に気を付けましょう。

重力により、顔の皮膚がたるんでくるように、更年期を終えると、重力でお腹のお肉も下がってきます。

痩せた老人で下腹がポッコリ膨らんでくるのも、皮膚や内臓が重力で落ちてくるためです。

5.運動器官系の症状

運動器官系の症状は肩こり・腰痛・背筋痛・関節痛です。

更年期障害で最も症状の多いのは肩こりです。肩こりから頭痛を引き起こすこともあります。肩こりから、鬱をひきおこす可能性もあります。肩こりを放置していてはいけません。

運動器官系の症状がひどい時は、整形外科の受診をお勧めします。他の病気と区別するためです。

症状がひどくない場合は、やはりマッサージが一番です。家族や子供にマッサージをしてもらえたら、心も癒されるでしょう。

現実はマッサージ機や、シップなどで疼痛コントロールすることになると思います。薬局で肩こりのお薬なども売っています。色々ありますので、自分に合ったお薬やシップ、塗り薬を選びましょう。

肩こりがひどいと、病院でも針をしてくれるところがあります。

頭が痛かったら肩こりだったという事も良くあります。肩こりを放置しておくと、最悪鬱になる場合があるので、鬱になる前に、生活習慣を見直しましょう。

ちなみに鬱になると仕事すら行けなくなります。休まないと治らないので、人生を見つめなおす良い時期になるでしょう。鬱を自覚したら、とにかく休むことが大切です。

更年期頃より、関節の可動域が狭くなってきます。なにもない場所で転倒する・アキレス腱が縮んだ感じがするかもしれません。マッサージも大事ですが、柔軟体操やラジオ体操などで、各関節を動かすと良いでしょう。

6.泌尿器・生殖器系の症状

泌尿器・生殖器系の症状は、月経異常・残尿感・頻尿・尿失禁・性器下垂感・外陰掻痒感などです。

月経異常は、毎月きていた生理が不順になってきます。急にこなくなったかと思うと忘れたころにやってきます。生理が終わる最後の生理の何回かは、病気かと思うほどの多量の出血をする人がいます。産後の悪露のように出ますので、お布団を汚すかもしれません。

残尿感・頻尿・尿失禁は経験するととてもショックな事です。残尿感がなくても、頻尿の場合は、膀胱に尿が残っているのかもしれません。排尿時にお腹に力を入れて下腹部を軽く押してみましょう。1回の尿を出し切ったら、頻尿も改善されるかもしれません。

頻尿だからと言って、水分を制限してはいけません。夏は熱中症の予防になりますし、脱水を防いでくれます。

外出時や旅行の時は、今まで気にならなかった尿失禁が気になるようになってきます。

最近は薄めの尿パッドやおりものシートなど、数多くのパッドやパンツが薬局に置いてあります。自分に合ったパッドを常に準備しておき、使用すると安心です。

頻尿や尿失禁がひどい時は、泌尿器科を受診しましょう。

性器下垂感はあまり自覚ないかもしれませんが、性器の下垂がひどくなると、子宮が外陰部に露出する場合があります。何もしなくても害はありませんが、気になるようなら婦人科を受診しましょう。

外陰掻痒感は、皮膚や粘膜の乾燥から掻痒感を感じるようになります。不潔になりやすい場所なので、常に清潔を心がけてください。掻くのはお勧め出来ません。

掻痒感がひどいようなら、婦人科の受診をお勧めします。掻痒感の原因が婦人科的原因なら治療してもらえるし、皮膚科のお薬も出してもらえます。

 

更年期障害の症状と対策のまとめ

更年期障害は、全ての症状が必ず出るわけではありません。全く更年期障害を感じない人もいます。個人の環境や社会的立場やストレスなどでも違ってきます。出方も決まっているわけではありません。双子でも違ってきます(ちなみに私は双子です)。

更年期障害は、ストレス性疾患ともいわれています。しかしストレスを感じる人と、ストレスの原因は自分ではよく分からない人がいます。ストレスを自覚し、生活環境を変える勇気さえあれば、更年期障害はひどくはならないのかもしれません。

40歳から50歳頃は、子育ても落ちつき、子供の巣立ち・親の病気・他界など、人生においても大きな転換期でもあります。職場においても、何らかの責任を負っているかもしれません。

様々な問題がどっと押し寄せてくる時期でしょう。体調の変化もあり、情緒も不安定になりやすい時期です。

ストレスがたまったら、大泣きして、ストレスも一緒に洗い流し、症状悪化時は迷わず専門医を受診して、更年期の約10年を、人生振り返ったらいい転機になったと思える更年期にしてまいりたいものです。